稲荷木ワークショップ

第三回稲荷木ワークショップ

 第3回のワークショップは2009年2月4日木曜日、稲荷木小学校で開催されました。テーマは「住宅地のあり方を考えよう!」です。
 第1回、第2回の成果を踏まえ、外環道路整備によってできる緑地や外環道路以外の道路などのあり方について考え、意見を出し合うことが、今回のワークショップのねらいです。  第1回と第2回で、具体的な問題点やそれがどうあるべきかについては、ある程度共有されています。しかし、問題の解決策やそのためにとるべきプロセスについては、なかなか思いつかないものです。そこで今回は、専門家が参考になるデータや稲荷木にも適用できそうな防犯まちづくりのヒント、実際にそれを実行した事例などを紹介し、意見が出やすい状態をつくります。

 まず、第1回と第2回を担当した専門家から、ワークショップの内容が報告されました。第一回ワークショップでは、外環ができた後のまちで、ふだん歩いている道がどう変わるかをチェックし、どんな模型を使って考えました。その成果から、新たに生まれる空間の安全確保、コミュニティをどう維持していくか、通過交通への対策、の三点が重要だという考えが示されました。
 第二回ワークショップでは、スピードガンとソフトQカーで稲荷木を通る車のスピードを把握し、どの程度の速度が相応しいか考えました。その成果から、車の通り抜け対策、住民の生活と共存できる車の利用について考えること、事故や犯罪の不安のない安心して歩ける環境に変えること、が必要であることが示されました。加えて、稲荷木地区の交通問題は複雑であり、問題解決に向けた活動戦略を考える必要があることが指摘されました。

稲荷木ワークショップ 今回も市街地模型が設置されました。
稲荷木ワークショップ 第1回、第2回と同様、活発に意見が出ました。

 その後、千葉大学の小畑晴治客員准教授から、住宅地のあり方を考える参考のためのレクチャーがおこなわれました。人口減少のなかで住宅の防犯への要望が上昇してい ること、安心して楽しく歩けるまちが必要とされていることなどが、データをもとに紹介されました。
 そこから、防犯まちづくりのヒントとして、「コミュニティの防犯力を高める」などの6つのポイントが提示され、そのポイントを実行している事例などが紹 介されました。たとえば緑地を住民が活用し、団地のなかに小さな動物園を作った例などです。共同作業の場ができることや地域の中に楽しさが生まれることに よって、コミュニティの力が高まり、安心・安全に結びつく、といった効果が期待できます。
 レクチャーのあとはグループワークです。第1回、第2回と同様、四人から五人のグループに分かれ、各組にファシリテーター(意見のまとめ役)がついて意見を出しあいます。

 グループワークのあと、ファシリテーターが各グループで出た意見を紹介しました。稲荷木保育園、小学校、幼稚園がそれぞれ重要なポイントであること、生 活上、道のどの部分が地域にとってとくに重要か、そこから考えられる望ましいまちの状態(「道のこの部分には交通規制が必要」「ここに休憩できる場がある とよい」「その場は住民が共同管理して、まちの目となってはどうか」など)が発表されました。
 ワークショップ後に専門家がまとめた意見はこちらです。

稲荷木ワークショップ まとめの回だけあって、地図に書き込まれる内容も複雑です。
 発表を受けて、小畑准教授は、道に対する認識が共有されたことと、問題点だけでなく誇りに思っているところを大切にする視点が出たことも重要、と指摘し ました。また、ワークショップの成果をまちづくりに反映することで先進的なモデルケースになりうる、と期待を示しました。

 その後、埼玉大学の坂本准教授から、住民からの提案を実現するためには自治会などの地域の組織で合意を形成する必要があること、実現しやすくするために はなにが必要か、といった話がありました。  最後に、明治大学の山本准教授と滝沢稲荷木自治会長のそれぞれから、今後も防犯まちづくり委員会による防犯まちづくり活動を継続する旨のあいさつがあり、ワークショップは終了しました。

 市川市役所からは、第一回から参加している防犯担当のほか、まちづくり課課長も訪れました。 「交通安全の問題が重視されるのは『防犯まちづくり』としては意外な気もしたが、内容は興味深いものだった。また、非常に活気があることに驚いた。市役所 はこの三回のワークショップのような形式で市民がまちについて考えることをあまり想定していなかったが、実際に見てみると、協働の場として有意義であると 感じた」 とのコメントがありました。

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